まずは成長のスピードと餌が違う

これはどのような魚にも言える事かも知れませんが、天然のうなぎと養殖ものの違いが成長のスピードにあります。食用に適したサイズに成長するまで天然では5年程時間がかかりゆっくりと成長していくのに対し日本の丁寧に養殖されたもので3年、外国産の早いものですと2年程で出荷となります。これは餌を常に豊富に与えられているという事と、その餌の栄養バランスの違いにあります。

天然のうなぎは当然自分で餌を探して回っていますし、生息地の状況によってはその餌も潤沢にあるわけではありません。主な餌は小魚や水生昆虫、ミミズなどなのですが餌を採れない日も多くあるわけですし、もちろんバランス良く食事ができるわけではありません。それに比べて養殖では毎日十分に餌を与えられますし、その餌もうなぎの成長に必要な栄養がバランス良く配合されていますのでその分早く成長していくのです。また、同じ養殖でも水温が成長のスピードに関係してきますが、水温が低ければ成長のスピードが鈍化し、高ければどんどん成長していきます。日本では基本的に低い水温でじっくりと成長させていきますが、外国では比較的高い水温で飼育する為その分早く大きくなっていきます。

成長のスピードが違えば味や食感も違う

このように天然のうなぎと養殖の違いは餌や生活環境の違いによる成長のスピードにあるのですが、この成長のスピードの違いというのは味や食感に決定的な違いを生み出します。天然のうなぎは時間をかけゆっくりと成長していく分だけ筋肉などの密度が濃く、よく身が締まり余計な脂もありませんので焼いた時の食感はプリプリとしたものとなり、また味の方も濃厚なものとなります。

一方養殖のうなぎのほうは大きくなる成長が早い分だけ身の締まりという面ではどうしても天然には及ばない面がありますし、味の濃さにも影響があります。また、同じ養殖でも3年ものと2年ものという違いでも味や食感には違いがあります。この味や食感が違うという事の理由としては成長のスピードという事以外にも育つ環境というものの違いもあります。天然のうなぎは餌を求めて泳ぎまわっていますので筋肉もその分締まりますし、食べている餌ももちろん天然の餌ですので余計な成分が入っていない分だけ食べてみても味に余計な臭みなどが無いのです。養殖ですとどうしても飼育スペースに限界がありますので運動不足気味になりますし、餌の違いによる味の違いというものもどうしても避けられません。